~メンタルヘルス・マネジメントを考える~

     

1.メンタルヘルスケアの意義

1.法制面からみたメンタルヘルスケアの意義

①従業員の健康管理問題
従業員の健康管理問題は「公法的規制」と「私法的規制」の両面があります。違反した場合、公法的規制では一定の範囲で刑事罰となり、私法的規制では民事上の損害賠償責任となります。

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②労働者の心の健康の保持増進のための指針
2000年8月に心の健康確保に関する社会的ニーズをうけ、事業場におけるメンタルヘルス指針「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」が初めて出されました。その後、2006年3月に労働安全衛生法に基づく、健康の保持増進のための指針として、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が出されました。

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③過重労働による健康障害防止のための総合対策
1980年代までは、過労死は労災補償の問題で予防対策の問題として取り上げられませんでした。2000年に入り、労災認定基準が改正され、過労死予防のための行政指導が必要となりました。さらに、過労死、うつ病等の精神障害、自殺等の増加によりメンタルヘルス対策の強化が必要となりました。労働安全衛生法改正に伴い、2006年3月に、「重労働による健康障害防止のための総合対策」も改正されました。

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2.企業がメンタルヘルスケアに取り組む意義

企業は従業員のストレスやメンタルヘルスの問題に対して、リスクマネジメントの一環として真剣に取り組まなければなりません。メンタルヘルス対策に取り組むことがワーク・ライフ・バランスの実現に資することにもなり、企業の生産性向上にもつながります。

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従業員の健康と組織の生産性向上との関係については、これまでにも様々な議論がなされてきました。最近では、従業員の健康や満足と組織の生産性を両立させることが可能であり、もしろ両者に相互作用があり、強化することができるという考え方「NIOSH 健康職場モデル」が提唱されるようになりました。

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